2008/12/07

ものや、ひとの、纏う


雰囲気、ということばが小さいころは好きでした。
たぶん、母親が、あの人は雰囲気があるね、などと
どこか、素敵な人に、このことばを使っていたから、のような気がします。

大きくなって、ものをつくるようになると
どこかあいまいなこのことばが、
気になり始める。
たぶん、何かを作るときに
雰囲気ということばの実体のない感じが
実体のある、実物でしかない、もの、と
根本的に相容れない関係にある、という
どうしようもない事実と向き合うことになるからだと思います。

だから、雰囲気、ということばを使うとき
往々にして、逃げの姿勢だったり、
はっきりと云い様のないものに対する
あいまいな感想だったりするようになってしまう。
でも、使ってしまうのだけど。

ただ、ものが空気を纏うことは、当然ある。
それがあることによって
周囲の空気に変化が生まれる。
その周りの色が違って見えたり、
緊張感が出てきたり、
時には、音が聴こえてきたりする。

纏う、ということばは、何か身に着けるときのことばだから
やはり、周囲でしかない。
私は、それでも、その身体を包むような
肌の感覚を思い出させる語感が好きです。


もののなかには、でも
それがあることによって、
ある空間全体をがらりと変えてしまうこともある。
もちろん、その場合は見せ方、も重要になってくるし、
空間自体もとても大切になってくるのですが、

何かいいことばはないのかしら、
そうぼんやり思っています。

なぜかというと、
最近手に入れたカップが、そういうカップで
それから、そういう人、にも会った、からなのでした。
時々会うことのできる、そういう人、でした。


とりあえず、カップの写真を。



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