2012/11/24

星拾い



雨が降って、アンマンはまた一歩
冬の寒さに近づいている

休日のおでかけ

火星のような、なにもないところに
また、往く

歩くとしゃりしゃり、とした
貝殻を踏むような音がする
風も強くて遠くの人の声が
きれぎれになる

海岸のようだ

でも、目の前には海なんてなくて
ただただ、ひたすら
硬い石のかけらに覆われた
草も育たない土地が
視界の端までずっと、広がる

隕石が落ちた場所、へも、出かける
柔らかな丘が、広く輪になっている

どれが、空からやってきた石なのか

正直、さっぱりわからない
でも、空からやってきたことにして
面白そうな形を
とりとめもなく、拾い続けた
どうするんだろう、と呆れるぐらいの数

ビニール袋にたくさん入れて
持って帰ってきた

そう云えば、砂利道をゆく帰りの車は
ひどくゆれていた

そして、石を洗おうと袋から取り出すと
ところどころ、石は欠けてしまっていた

欠けたところから
外身の焼けただれたような質感からは
ほど遠い
生々しい石の中の、つややかな色が現れる


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