2012/08/18

トルコへ アヤ・ソフィア


アヤ・ソフィアを一度でいいから見てみたい

中学の美術の時間
そこがどれほど美しいところか
切々と話す先生の声とスライドに
擦り込みされた



遠目からのスライドには
つんつんと尖った塔が何本も建ち
丸い天蓋が見える
この中に、あの不思議な金色の世界が広がっているのだ

イスタンブールのモスクの形は
大小さまざまだが
おしなべて4本のミナレットが立ち
いくつもの天蓋が重なるように乗っている

アヤ・ソフィアもまた
大きさの異なる天蓋が折り重なるように続いている
だから、中から天井を見上げると
天蓋のふちの円形と、ろうそくの台の円形と
支柱のアーチと、模様の円が
どの角度から見ても
不思議なバランスで空間を構成している

たくさんの電球と外からの光
それからふんだんにつかわれた金の装飾で
鈍く光る

果てしない美しさへの密やかな執着
もっとも、時間が経ってしまって色が褪せてしまったから
密やかに見えるだけで
できた当初は
そこら中が輝きに満ちた
神々しい空間だったのだろう

教会からモスクに代わり
違うはずの文化がそれぞれに呼応し合いながら
違うようで同じような、神への真摯な気持ちを
形にしている


中学の美術で初めに習ったこと

美術とは、祈りだ、と




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