2013/01/02

新年


年が明けた
新年の景色は随分と美しかった

今年は年越しにワディ・ラムへ往く

欠けた月が出てくるまで
空は星で溢れていた
弱く冷たい風のせいか
星が小刻みに揺れる


岩の陰から月が顔を出す
ごく、小さな石にも影をつくり出すほど
光は明るく細やかで、透明だった

夜、砂漠の上に布団を敷いて、寝る

明けきらないうちに、朝、目覚めてしまう
月が天上よりも少し西で
まだ、キャンプのテントや
枯れた低木や、わずかな緑の葉や
複雑な岩の細かな皺を
照らしていた

少しずつ東の空が白んでくる
辺りを照らす光源が二つになる時
景色が一瞬、青白くなる

日の出を見ようと
岩に登る
いつの間にか、青さは消える


日が昇り始める
太陽の熱をそのまま色にしたような
暖かな色のあらゆる色相が
照らす対象によって少しずつ色を変えながら
岩と砂を染めはじめていた



どこまでも、私の周りには
シンプルなものしかなくて
つまり、自然のものしかなくて
ただ、夜になり、朝になるだけだった




もう11万回以上
私は夜を過ごし、朝を迎えている
それと同じ回数だけ
こんなに美しい景色が繰り返されていたことに
陶然とする

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