2012/04/20

ヨルダンの春




ヨルダンの春は、随分あかるくてにぎやかだ
春は花が咲き乱れ
子ヤギがよく跳ねる


もう、少し春には遅いぐらいの時季になってきた
枯れかけた花の跡も
青い草の中に点在する


ヨルダン北部、アジュルンという地域の丘の上
百年以上の年月を生きるオリーブの林が続く




持参した食べ物をいただき
春の空気を満喫する
それが、何よりも楽しかった


空には雲一つなくて
日差しはカメラが捉えきれないぐらいの
目一杯の光


もう、木陰の方が気持ちがいい
日差しの下では、暑いぐらいだ


樫の木の林の中で
ごろりと横になる


下から見上げる樫の木の枝の間には
小さな小鳥の巣がある
遠くからヤギを追う犬と男の声が聞こえる


空気がおいしかった


アンマンにも春はある
バカアにも春はある


ただ、日頃の生活の場は
うとましいものごとが多い


誰の目もはばからず
ただ、木の下でぼんやりすることが
ずいぶんと、自由に思える


日本ならば
喫茶店にあって
公園にあって
街中にあった自由だ


ヨルダンで、初めて感じた
身体や気持ちにとって、自由な場所だった


人里離れた丘の上



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