2010/04/14

同じようなかたちの中で



例えば、どこかコーヒーの飲める場所で
ずっと本を読んだり、仕事をしたり
メモを取ったりするのは
随分と以前から変わらない習慣のようで
だから、どこへ往っても、やっている
できないと、不安になる

最近は、だんだんと通うカフェのようなところも定まってきて
何件かのお店をぐるぐる
回遊魚のように回る
おかしいほど、日本にいる時と同じだ

たまたま早く帰れることが多くて
今日も好きな岩場にでも隠れるように
気に入った席に座る

行動が同じなように
でも、思考もあまり変化がないのかもしれない
にわかに、焦る

開かれない、ということについて
自分でどうにもできないで、いる
軸がないから、開かれない
揺れ動くような歳でもなくなって
なのに、さっぱり安定しないから
代わりに、閉じることで安定を得ようとしている

生活の形が変わらないのも
形式の中に安定を見いだそうとしているからかもしれない

日本にいる時と違うこと、といえば
いつもいつも
川からの風がまともに吹きつける
屋外が固定席になっていることで
その、外からの変化を
受け身の姿勢で、ただ、できるだけ身体いっぱい
感じようとしている

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