2009/10/15

名前をつけるということ


猫には名前をつけないことにしていた

名前をつけることは
たくさんの猫の中の一匹、ではなく
その、一匹しか居ない、そいつ、になる、ということを意味する
一気に、親密で、かけがえのないものになってしまう

それに、名前をつけると
猫をその名前で呼ぶようになる
呼ぶことが、日常になってしまう
日常は、ずっと続くから日常で
呼ぶことが日常になることは
命あるものならばどんなものでも
愛情を含む何かになることだし
だから、居なくなることを考えると
どうにも怖くなってしまう

それなのに
ひょんなことからついてしまう
bourreeという
どうにもスノッブで
上品な風のある名前

でも、実際には
踊りにくそうな、2拍子の舞曲のことを指すようだ

確かに、ブーレは毎日
不可思議でどたばたな踊りでも踊るように
わたしの足だけではなく
いろんなものものと、戯れている

1 件のコメント:

shibatacoffee さんのコメント...

毎回ハルコさんらしい文章だなと・・・
楽しく読ませてもらってま〜す◎
そちらの生活は上手くいってますか?