猫には名前をつけないことにしていた
名前をつけることは
たくさんの猫の中の一匹、ではなく
その、一匹しか居ない、そいつ、になる、ということを意味する
一気に、親密で、かけがえのないものになってしまう
それに、名前をつけると
猫をその名前で呼ぶようになる
呼ぶことが、日常になってしまう
日常は、ずっと続くから日常で
呼ぶことが日常になることは
命あるものならばどんなものでも
愛情を含む何かになることだし
だから、居なくなることを考えると
どうにも怖くなってしまう
それなのに
ひょんなことからついてしまう
bourreeという
どうにもスノッブで
上品な風のある名前
でも、実際には
踊りにくそうな、2拍子の舞曲のことを指すようだ
確かに、ブーレは毎日
不可思議でどたばたな踊りでも踊るように
わたしの足だけではなく
いろんなものものと、戯れている
1 件のコメント:
毎回ハルコさんらしい文章だなと・・・
楽しく読ませてもらってま〜す◎
そちらの生活は上手くいってますか?
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