白い段々の岩と青い水
色い土と青いガラスを焼いて溶かすと
あんな感じになる
パムッカレは石灰でできた不思議な形状と美しさしか
興味がなかったのだけれど
実はその後ろに
古代ローマの立派な遺跡群があった
強い日差しに反射する白い岩に目をやられながら
ついでにそんな光で見事に焼けた
ビキニ女子達を観察する
ここでもまた、うまく写真を撮ることもできず
パムッカレの白い段々の上を
列のように並んで降りてゆく
米粒のような観光客を眺める
同じようにエーゲ海沿いのクシャダス、という街でも
青くて澄んだ水とぴちぴちの水着姿を、眺める
ここは完全に、トルコ人と欧州人のバカンスの街
浮かれた人々が朝からたっぷり身体を焼き
眠り、食べ、眠り、遊ぶ
ここでは眺めてばかり居てもつまらないので
たっぷり私も、泳ぐ
波はおだやかで、おだやか
心なしか塩気が強い気がした
それから、海岸でぼんやりする
小さな堤防の端のベンチに座っていると
片腕のないおじさんが、堤防に建つモニュメントの足元の日陰に座る
観光客が写真を写そうとすると、立ち上がって、フレームから外れる
そして、また戻ってくる
きっと毎日、来ているのだろう
夏場だけ、きっと浮かれてしまう土地なのだろう
ここで、世にもおいしい食べ物に、出会う
ごはん詰めのムール貝
ムール貝を茹で、口が開いたところにスパイス入りの米を入れ
もう一度口を閉じて煮ている、のだと思う
レモンをたっぷり搾って、いただく
ぺろり、といただく
いくつでも、入る
なんて素敵な国なんだろう、とあらためて、思う
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