今、朝5時
もう少し寝ていたのだけど、もう眠れない
風が弱く絶え間なく吹いていて
ドミトリーのすぐ脇にある木の葉を揺らす
細くて長くてよく揺れる木
ドバイから飛行機を乗り換える
窓際の席からずっと、下を見ていた
ドバイの建物の塊はあっという間に砂埃に消えて
それからずっと、茶色い土地だった
本当に、何もない
時々青いようなコンクリートの道があって
時々白い箱のような町があって
時々緑の点があって
本当に、何もない
ほとんど海のようだった
色が違うだけ
こんなところに住む人は一体どんな思いで暮らしているのだろう
今落ちたら死んじゃうな
と、云ったら
ここじゃなくても死ぬよ、と云われた
その通りだ
星の王子様みたいには往かないだろう
アンマンの空港の周りもわずかな緑だけだった
覚悟はしていたけれど
すべての色の浅さが、ほんの少しさみしかった
白っぽい街にはでも
ところどころ緑があって
果樹や花が咲く
そう云えばヨルダンは
大した地下資源はないけれど
野菜を輸出していたことを思い出し
スーパーの小さな桃の匂いをかぐ
甘くて濃い桃の匂い
どれだけの植物を見つけることができるだろう
たくさん歩いてゆこう
たくさん見てゆこう
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