ヨルダンという国のはなし
ヨルダンに対する日本の支援のはなし
安全対策や健康管理のはなし
日本人だと云えば、友好的である、というはなし
日本人であることを云わないと
例えば、中国人、とか、フィリピン人、と揶揄される
出稼ぎできているインドネシア人も多い
多くはメイドとして金持ちの家に住み込む
夜の街を歩けば
男ばかりの乗った車の中から
中国人、と怒鳴られたりする
お金はあるんだよ、などと云われることもあった
いや、私は日本人だ
云うのは簡単だけど
そう云って、何かがひっかかる
確かに日本人だけど
中国人でも、韓国人でも、フィリピン人でもないということを
意識的に区別しなくてはならない気になってくる
街中で東南アジアの女の人を見ると
心いっぱいたまらないほどに懐かしくて
つい、にこりとしてしまう
きっと彼女たちは返してくれる
だって、そういう土地から来たのだから
私には、バトナムでずっと見てきた
彼らの笑顔が近しい
朝、往き道のアパートメントの窓の桟に
跨いで座りながら外側のガラスを拭くメイドさんがいる
たぶん、インドネシア辺り
私の顔を見つける
知り合いの誰かのように
にこっと笑う
こちらも笑いながら手を振る
アンマンじゃないみたいだ
こんな遠くまで来て
きっと向こうもそう思っているだろう
こんなもう7月だというのに冷たい風の吹くところに来て
彼女はよほどたくましい
例えば、湿気にむせ返る裏道あたりの情景
彼女の土地でしてきたことを
きちんと再現できている