フンブン王の休日というものがあって
祝日がとれた
クチトンネルへ往く
日のよく通る森の中で
たくさんの観光客に紛れる
実感の湧かない戦争の重さと
いい具合に観光地された商業のにおいが
奇妙なバランスで、広がっていた
近い、あまりにも近い戦争の過去を
随分と明るい森の中に見る
ちょうど、現地の人々がベトコンの制服を着て
小さな地下トンネルから顔を出し
たくさんの白人の観光客の写真に納まっている
そのたぐいの、明るさもあった
入場料を取られる入り口の脇には
熟れ始めた果物が実る
一面の緑と、それらの根が張る
固くて丈夫な、穴だらけの土
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