休みの間に大してどこにも出かけず
部屋でぼんやりしていた
少しぐらいは出かけてみようと
南部、カラクへ向かう
カラク城へ往く
カラク城は十字軍の時代から遺る遺跡で
丘の上に建つ
圧倒的に石の文化だ
石の堅牢さを思い知る
海抜1000メートル
城の高い石垣の塀からは死海が見下ろせる
塀の石の中には化石が埋まっているものもあった
あまり意識はしていなかった
でも、どうも常に高いところで暮らしているようだ
アンマンで海抜773メートル
今住んでいるところはアンマンでも一番標高が高い
そういえば、往き道は砂漠か土漠が広がっていたけれど
すべてが随分と高いところにあったようだ
日本で一番海抜の高いところにある市役所は川上村
海抜1185メートル
きっとすっかり涼しいところで
避暑にでも出かけるところだろう
おそらく緑も深い
不思議な気持ちになる
私は、高いところに暮らしている
見下ろすもののない、高いところ
往く道のすべてが坂なのは
仕方のないことだ
帰り道
アンマンの街並の灯りが
遠い蛍のようにひろがる
だって山だらけなのだから