2011/04/08

桜の咲くころ

大阪にいる                                           建物の周りには桜が咲く                                  ずっと建物の中から出られずにいる身は                                桜をただ、窓から見る                                  四角く切り取られた枠の中に                                         うっすらと赤みのさした白がゆれる                                                                                           久しぶりの桜のはずだった                                                                                                 3年ぶりの桜のころは                                          思ったよりも寒くて                                               それは前の土地に比べてあまりにも違うからかもしれないけれど                           とても、浮かれた気持ちにはなれない                                                                                              なのに、どこかで気にかかる                                                                                                 今日、雨が降って                                              やっと落ち着いた気持ちになる                                         どうしても、桜が咲けば                                    愛でなくてはならないような                                                         気持ちがふわふわと浮くような                                          その感触に触れなくてはならないような気がしていたけれど                                               灰色の空に                                                                 ふと、心が、静まる

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