古い本にはがきサイズに製本されたものがあって
布ばりの表紙に、紙の表題と絵が貼ってある。
鳥についての話だったので、銅版の繊細な線の鳥の絵でした。
シンプルなのですが
きっとそのサイズと、絵の密度と、本の厚みがちょうどよくて
何ともすてきな本だと思いました。
古くて版数も少なかったようで
とっても高くて、買えませんでしたが
ずっと記憶に残っていました。
ここから3月いっぱい忙しいので
もうゆっくりと製本している暇がなくなってしまいました。
当分のところのはこれで最後になりそうです。
お正月を境に私の周りであったことを書いた話と、
もう少し後にこれもまた、私が経験したことを書いた話。
どちらもさっぱり夢のない、どこまでも現実的な話です。
せめて、装丁の色ぐらいは、明るく。
というわけで、真っ赤な本にしてみました。
すべてを実家に持ってしまってももったいないので
以前組紐を置かせていただいていたお店に
手持ち無沙汰な方がちらりと読めるよう
置いていただくことになりました。
小さな小さな学級文庫のような感じで
並べていただいています。