アンマンマラソンにお手伝いに往ってきた
南部の街、カラクの障害者施設から参加しにいらした方の伴走をした
よく晴れて、でも空気の冷たい
マラソンにはちょうどいい天気だった
一緒に10キロを歩いたアスマさんは
私の下手なアラビア語があまりわからなかった
彼女もあまり話さない人だ
顔合わせをした時
とても不安な顔をしていた
施設のボランティアは
手を握っていれば安心すると思う、と云う
だから、ずっと手を握って歩いていた
不安な表情はずっと消えない
途中、彼女は右脇腹を押さえて
座り込んでしまう
おなかが痛いのかな
何か云っているけれどわからなくて
困り果てた
何度か休憩をして
おんぶをしようと思ったけれど
うまく往かなくて諦めた
だましだまし、歩く
ゴールはアンマンのダウンタウンにある
ローマ劇場だった
ローマ劇場が見えた頃に
一緒に伴走をしてくださっていた方が
腹が減った、とシュワルマを買いにいった
食べますか?
大きく彼女はうなづく
シュワルマをうれしそうに食べる彼女を見ながら
ずっとおなかが空いていたのかもしれない、と
何だか心配したのがおかしくて
随分笑った
彼女が食べていた時の他は
ずっと手を握っていたので
手にだけはたくさん汗をかいた
ずっと手をつないでいたなんて
何とも素敵だった、と、思った