深夜12:00をまわっていた
夜はそれでもまだ、涼しい27℃
空港からのタクシーも、窓を全開にすればそれなりに気持ちがいい
同じ仕事場の人たち3人と同じ飛行機だった
一緒にアパートメントへ帰る
オレンジ色の電燈に彩られた夜の街並を眺めながら
他の3人が勝手気ままに続けている、日本でのはなしを聴く
風は生ぬるく、あたたかい
どうも、早くここへ帰ってきたかったようだ
気候が、ということもある
ただ、それよりももっと、何か身体の感覚として
どこか、心安い
他の人たちが、日本へ帰りたいと
今さっき発ったばかりの土地に恋いこがれている気持ちを
いろんな表現で云い表している
本当は、そういうものなのか、と
いくらか不思議な気持ちで、聴きながら
飛行機の中で見た満月を確かめようと
窓から空を仰ぎ見る
日本でもきっと変わらない、明るい月だった