2008/09/29

花束


小さなころ、実家の庭は花でいっぱいで
月曜日には小学校へ花束を持っていきました。
勝手にいろいろと花を切ってしかられることもあったけれど
そんなことをしながら、花の名前や特徴などを覚えていった気がします


花屋などはいまでも大好きで
何かあれば、花をお遣い物の代わりに持っていったりしています。
久しぶりに、花束を自分で作ってみたくなりました。
自分のイメージするものと、花屋さんが作ってくれるものが違うことも多かったりして
何でも自分でやりたがってしまう私としては
つい、手をつけてしまう。

今回はお知り合いの方の誕生日プレゼント。
ワレモッコウはとても大好きな花です。
家の庭で素敵な色になったアジサイと一緒にしてみました。

久しぶりの無理やり




こじんまりとしたものばかり作っていると
あんまり無理なことはしなくなってしまうのですが、
久しぶりの無理無理をしてみたのが、この本。
表紙に木をくっつけてしまいました。どうしても取っ手をつけたかったばかりに。
何とかなるものだな、と作ってみて自分で感心してしまいました。


すぐにこちらも、人の手に渡ったので
また新たに、作ってみようと思います

2008/09/23

親密という音について


用事があって月曜日、久しぶりに都心へ出たので、
HMVへ往き、久しぶりにCD探しをしました。

気になるアーティストを見ていったのだけれど、
こういう日もあるよな、と思うほどさっぱり何もかもが見つからず、
もうずべてCDの出てしまっているはずの、つまり、もう死んでしまったアーティストまで
わざわざ、チェックしてみました。

そこで見つけたのが、写真のアルバムです。

Nick Drakeはもう30年近く前に、死んでいます。

とにかくギターの音色がきれいで、
静かな、どこか物悲しい声音が秋にはいいようで、最近よく聴いていました。
このアルバムは、まだデビューする前のNick Drakeが
自宅で録音した音源を収めています。

家族と一緒に合唱したり、合奏したり、会話をしたり
後ろでドアが閉まり、誰かが入ってきたり、何かが落ちたり、
感想を云ったり、しています。

録音の機材のためなのか、いくらかくぐもっていて
それが、閉鎖された空間を、音にしています。
それは家族のいる室内、ということなのですが、
あまりにも親密で、あまりにも濃密で
疎外感と、それから温かさが同時に身体に染みてゆくのを感じます。

どこか空恐ろしいような、音でした。
たったの26歳で死んでしまった人の、音のかたちを
見てしまったような気がしました。

2008/09/18

絵などというものを



以前から書いて、オブジェのようなものに収めたりしていたはなしがあります。
それを、今回きちんと本にしよう、と思いました。
すると、ぼんやりと絵が浮かんできて
ではそれを絵にしよう、などという作業を
簡単にできるわけでもなく、
元来立体にたいしてでも、鋭敏な感覚に決定的に欠けているのに、
それを絵にするなんていったら、大変だ
という事態に陥っています。

困ったことになっています。

でも、久しぶりに何日も家に閉じこもっていて、
途方にくれて
結局ピアノを弾き続けてみたり、
久しぶりに音楽をゆっくり聴いたりして
もう、何もできていないのに、
アトノマツリのような、
気分になっています。

いつかの秋と、同じ音楽を聴いたりして、逃避をする。

今はJeff BuckleyとRufus Wainwrightと Elliott Smith
それからなぜかエルガーのチェロ協奏曲。

ああ、ルーファスの声はいいなあ、とか、
ジェフのギターと旋律は最高だ、
エリオットは秋に聴くとしみるなあ、などと鑑賞一直線で
しまいにはジェフの生き様について思いをはせ、
ジャクリーヌ・デゥプレの映画を思い出す。

気がつくと夕方なのでした。




2008/09/04

夏休みの課題を



なかなか、思うように制作が進まない夏でした。
やっと、できたのが、今度も本。

久しぶりに木版画をしてみました。
単純に、何か実材を表紙に使ってみたかった、ということだったのですが、
やってみると、おもしろかった。
どちらかというと、版を彫るという行為は
私の中で、作業的な内容に近かった。
だけれど、彫る、という行為のなかで
ぼんやりといろいろなことを考える。

しかも、それはあくまで、版でしかないから、
今作っているものが作品そのものでは、ない。
もっとも、私の場合はそれを表紙に使ってしまったから
作品そのもの、になってしまったのだけれど。

木版画は、思考のある、分野のようです。

私が彫っていたものにも、理由があるのかもしれません。
木で石を彫っていた。
石畳を彫る、なんて、いろいろと、矛盾を孕んでいる、わけでした。


話の内容と絵には、まだしっくり来ないところがあるので
もう一度、違う感じで作ってみます。