2013/03/16

同じような色の



確かに美術に関わる何かしらをしているけれど
色の使い方が上手ではない
よく、自分で分かっている

色相や彩度、明度で統一性のある色を
操る程度

それで納得してみる

そのせいか
同じ色相か同じ彩度、明度のものが並んでいると
それだけで満足してしまう


そういえば昔
実家でたくさんの布を
色別に引き出しに仕舞っていた
どの引き出しも
微妙な色に溢れていた
しろっぽい色が好きだった




ヨルダンのワディに往ったとき
同じような彩度や明度の石が
流れ着いて転がっていて
朝の光が薄明るくて
随分と美しかった



きっとそろそろ日本では
さまざまな緑が
雑木林を彩り始めるだろう

そう、柿の新芽が
ほとんど蛍光の黄緑色だったのを思い出す

部屋に今
まだ片付けられない石たちが居る
それらを、並べる
どんな風に並べても
それなりに色や形に近しさがあって
単純に、楽しい


今更の、カーテン



ヨルダンの空は広くて青い
雲が多い雨期の冬でも
晴れ上がった日には
山の上のような、青い空が見える

そんなだから
もともと部屋についていたカーテンを外して
ろくにカーテンをひかないまま
1年半以上、過ごしてきた

だけれども、ふと気づく
北側の窓には白濁色のカーテン

ホーチミンに住んでいた時
自然光が好きだった
北側の大きな窓には
象牙色のカーテンがかけられていて
向かいにもアパートがあったせいか
滅多に開けることはなかった

部屋は薄暗くなる
でも、柔らかな光がほんのりと部屋を照らしていた

もうあと、3ヶ月ほどしか居ないのに
気になってしまって
気になり始めるとずっと気になってしまう
そして、結局、買ってしまった

カーテンをかけて、納得する
何かが足りなくて
ずっと思い入れが弱いままだった部屋に必要だったもの

相変わらず何もない部屋だけれど
やっとどこかで、愛着をいだけるようになった