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アンマンで住んでいる地区
スウェーレへ صويلح
アンマンでも標高が高い土地だ
今年もまた、雪の季節がやってくる
寒いのは分かっている
でも、出かけてしまう
ピアノの音をipodで聴きながら
アパート周辺を散策する
雪だるまをつくる親子
雪合戦に燃えるシャバーブ
物珍しさにこころは浮き足立って
でも、随分と慎重に歩みを運ぶフィリピーノたち
そして、ただ景色を楽しむ、私
家の色がほとんど同じ象牙色だから
白と象牙色と、時々暗い緑が
混じり合う
雪に埋もれてしまった野菜たち
摘み忘れられたオリーブの実
枝に身を寄せる小鳥たち
2日間降り続いた雪も
今日は止んで
青空が見える
雪が溶けだすと
道の角のゴミの山なんかも
見えてきたりする
年が明けた
新年の景色は随分と美しかった
今年は年越しにワディ・ラムへ往く
欠けた月が出てくるまで
空は星で溢れていた
弱く冷たい風のせいか
星が小刻みに揺れる
岩の陰から月が顔を出す
ごく、小さな石にも影をつくり出すほど
光は明るく細やかで、透明だった
夜、砂漠の上に布団を敷いて、寝る
明けきらないうちに、朝、目覚めてしまう
月が天上よりも少し西で
まだ、キャンプのテントや
枯れた低木や、わずかな緑の葉や
複雑な岩の細かな皺を
照らしていた
少しずつ東の空が白んでくる
辺りを照らす光源が二つになる時
景色が一瞬、青白くなる
日の出を見ようと
岩に登る
いつの間にか、青さは消える
日が昇り始める
太陽の熱をそのまま色にしたような
暖かな色のあらゆる色相が
照らす対象によって少しずつ色を変えながら
岩と砂を染めはじめていた
どこまでも、私の周りには
シンプルなものしかなくて
つまり、自然のものしかなくて
ただ、夜になり、朝になるだけだった
もう11万回以上
私は夜を過ごし、朝を迎えている
それと同じ回数だけ
こんなに美しい景色が繰り返されていたことに
陶然とする